たばた歯科クリニック
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歯周病菌は歯を支える骨を毒素により溶かしてしまいます。
歯周病菌は「嫌気性細菌」といわれ「空気を嫌う細菌」です。歯周病菌は、歯周ポケットの中のより深くへ深くへと、空気の薄い場所を求めて、歯を支える骨を毒素により溶かし続けていき、深部にまで進行していきます。その結果、歯はグラグラになり、ついには抜け落ちてしまうのです。
歯石や歯垢がたまり始め、歯肉(歯ぐき)が赤く腫れています。歯磨き時の出血も出てきます。
見た目は歯肉炎と変わりませんが、腫れが大きくなり、骨も溶け始めています。
骨が溶け、歯が動き始めます。歯肉も赤く晴れ上がり、口臭・出血・不快感が出てきます。
歯肉は化膿し、真っ赤です。歯根も歯石で覆われています。すでに歯を支えるのも困難になっています。
スウェーデンは25本、アメリカは17本、日本は8.8本という結果があります。
歯科医療後進国ともいえる日本の現状。
上の表は、年齢80歳での残存歯数を国別に比較したものです。スウェーデン、アメリカ、日本、それぞれの国の80歳の人が、何本の歯を残しているかを比べています。これを見ると、日本人は先進国と言われていますが、スウェーデンと比べてみると、半分の歯しか残っていないような状態です。
残存歯数の差は、歯科でのメンテナンス受診率の差にあり。
世界的にみて極端に低い、日本のメンテナンス受診率。
なぜ、欧米と日本では失う歯の数に差が出てしまうのでしょうか。それは「メンテナンス」にあります。
ヨーロッパやアメリカの人たちが歯医者に行く理由は「メンテナンス」がメインとなります。そのため、定期的にプロフェッショナルリーニングがなされるので、虫歯や歯周病になりずらいということがあります。つまり「健康なうちから歯医者に定期的に関わっている」ということです。
日本の場合はというと、歯医者に行く理由は、虫歯や歯周病がひどくなってから、「なんとかしてもらいに行く」ということがメインとなっています。つまり「健康でなくなってからなんとかしてもらう時だけ歯医者に関わる」という状態です。
実際、予防先進国であるスウェーデンでは国民の90%ほどが歯科での定期メンテナンスを受診しているといわれており、対して日本では定期メンテナンスを受診している人は2%程度といわれています。
データに裏付けされた歯科での定期メンテナンスの効果。
97.7%の確率で歯を守ることができた。アクセルソン博士の発表。
歯科での定期メンテナンスの効果について、歯科先進国であるスウェーデン、イエテボリ大学のアクセルソン博士が2004年に発表された内容では、次のような結果が出ています。
アクセルソン博士の右腕である、ブリギッタ・ニーストレン女史という歯科衛生士が、550人以上を対象に、30年間、PMTCなどのメンテナンスを行ってきました。その膨大な臨床データを集計した結果、97.7%の確率で歯を歯周病などによる欠損から守れたというものです。
このように、歯科で、正しい定期メンテナンスを受けることで、歯を歯周病から守ることが可能になるのです。
ハミガキなどのセルフクリーニングでは全てキレイにすることができないからです。歯周病は歯周病菌による細菌感染症で、当然、「菌」なわけですから、ハミガキだけでは除去しきれるはずもありません。
歯周ポケットなどに入り込み、バイオフィルムというバリヤに守られた歯周病菌は、定期的にプロによる機械でのクリーニングを受けなければ、どんどん歯周ポケットを広げ、奥へ奥へと入り込んでいってしまいます。また奥歯の歯と歯の間も、自分では、キレイにするのは非常に難しいのです。
ですから、目に見える部分を自分自身で、目に見えない部分、自分自身ではキレイにできない部分はプロのクリーニングで、という役割分担が必要になるのです。
美容室に通うのと同じ感覚で、定期的にお口のクリーニングやメンテナンスに出かけることが、歯周病に対抗する必要不可欠な手段なのです。また、お口の中を清潔にするということは、エチケットの部分でも、欧米と同じように、定期メンテナンスがあたりまえになっていってもよいのではないでしょうか。